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2011年9月末頃、セゾン投信にインタビューする機会がありました。
セゾン投信 「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」は、とても人気のあるバランス型ファンドです。
このチャンスに、目論見書を読んでよく分からないことなど、いくつか突っ込んで尋ねてみました。公式ホームページ「セゾン投信 」にも掲載されていない事実がいくつか確認できました。
数年以上前ですが、ある投資本を読んで、はじめて投資信託は、ネットで自分で選んで買うべきだと知りました。販売会社(主に証券会社、銀行)の窓口店員と話をして購入してはいけないのだ、と。
セゾン投信は、ネットによる販売で、なおかつ、直販(販売会社を介して販売するのではなく、運用会社が直接販売する)です。
Q.直販によるファンドを購入する長所と短所を教えてください。
A.
長所は、
販売会社との利益相反がなく、運用会社が本当に提供したい商品を提供することが出来きます。
ファンドの運用会社との距離が近くなるため、受益者との長期的な関係を築くことが比較的容易になります。
運用会社が自ら販売することで、運用会社の責任感がより高まる傾向があります。
短所は、
販売対象は自社運用のファンドに限られるため、ファンドの選択肢が少ない傾向があります。
店舗が少ないため、対面での販売をしているところは少なくなります。
- (取材者)
利益相反とは、証券会社(販売会社)と投資家の間で利益が反目してしまうことです。証券会社は、手数料を稼ぐことが利益になりますから、手数料の高い投信や別の投信への乗換えを進めてくる傾向があります。直販投信では、信託報酬をしっかり得られればいいわけですから、投資家に損をさせるような働きかけはなくなりますね。
短所として、選択肢(ファンド本数)の少なさを挙げていますが、2500本以上もある日本のファンド事情が異常だともいえます。
投資家にとって優位なファンドは、それほど多くないです。必要なことだけに集中すれば、同じようなファンドになるはずで、2500本ものファンドが生まれるはずがないと思います。ファンドの目的が長期投資なら、新しいファンドがどんどん出てくるのは異常なことですよね。
Q.御社ファンドを「ファンドオブファンズ」にした理由はなんでしょうか。
A.
ファンドオブファンズは分業の仕組みです。当社では適正なコストでの国際分散投資を行うファンドを提供するに当たって、個別銘柄への投資は投資先ファンドへの投資を通じて優れた運用能力を持つ運用会社の資源を活用し、それを当社が日本の投資家のために組み合わせる形を採用いたしました。
具体的には、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドにおいては、高品質でローコストのインデックスファンドを運用するバンガード社のファンドを購入し、セゾン資産形成の達人ファンドについては、それぞれの地域で強みを持つ運用会社のファンドを購入しています。
- (取材者)
日本にいるだけでは、世界各地の市場動向は把握しきれません。各市場に詳しい人(会社)に運用してもらう、という発想ですね。
Q.バンガードのファンドへ投資しているファンドということですが、バンガードとはどのような会社ですか。
A.
バンガードは世界最大級の投信会社であり、2011年6月末現在の運用資産残高は1兆9,000億ドル(日本円換算で約153兆円、1ドル80円換算)です。日本の公募投信市場が約62兆円(2011年8月末)であることから、その2倍以上の運用資産残高を持っています。
また、1976年に世界で初めて個人投資家向けのインデックスファンドを設定した会社であり、現在でも米国のインデックス運用商品の4割以上のシェアを占めています。
- (取材者)
実績のあるファンドで運用しているので、投資家も安心ですね。
ファンドを購入するときに、最も気になるのが、運用方針です。
運用方針にそって、ファンドのポートフォリオが組まれます。投資家は、このポートフォリオに投資しているわけです。
ファンド、特に、バランス型を買う人は、自分でポートフォリオを組みたくない(または、組めない)人が購入するのだと思います。
セゾン投信が、どんなポートフォリオなのか、把握しておきましょう。
Q.株式と債券の比率が原則50:50の理由とは何でしょうか?
A.
株式市場と債券市場は同じような市場規模を持つことと、リスク・リターン特性を勘案して50:50に決定いたしました。さらに受益者の他のファンドと組み合わせる際などに、株式と債券の比率が50:50だと分かりやすいということも、考慮しました。
- (取材者)
たしかに、リスクとリターンのバランスがよい比率ですね。
Q.投資比率「株式:債券=50:50」は、価格変動率をかなり抑えられる比率だと思います。運用開始してから「もう少しリスクを取りたい」と感じた人は、御社ファンドをどう活用すればいいでしょうか。
A.
一つの考え方としては、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドを中心としていただいて、そこに株式ファンドを加えるという方法が考えられます。加えるファンドとしては、セゾン資産形成の達人ファンドだと嬉しいのですが、他社のローコストのインデックスファンドなども良いかと思います。
- (取材者)
バランス型ファンドは、他のファンドと組み合わせる事で、投資家の望むポートフォリオ(分散投資)に改良していくことができますね。
Q.「原則」ということは50:50でなくなる場合があるという意味に解釈しますが、それはどのような場合ですか。
A.
例えば、株式市場が大きく下落すると共に、債券市場が大きく上昇した場合に、株式と債券の比率が50:50から乖離する場合があります。この状態が継続するようであれば、当然リバランスを行うことになりますが、リバランスによるコスト等を勘案してある程度時間をかけてリバランスを行うこともありますので、その間は50:50から比率が乖離します。そのほか、天変地異などがあった場合には決められたとおりの運用が出来ない事態も想定されますので、そのようなケースを想定して原則と書かせて頂いております。
- (取材者)
コストを勘案しながらのリバランスは、個人投資家では難しいですね。こういう運用をしてもらえるのがファンドを買う利点ですね。
Q.投資地域への分散投資比率は、どのような基準で決めているのでしょうか。
A.
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドについては、市場の規模に応じて投資比率を決定しており、株式についてはMSCIが提供する株式市場の時価総額、債券についてはBarclays
Capitalの債券の残存額面残高をベースに毎月見直しを行っております。セゾン資産形成の達人ファンドについては株式市場の時価総額をベースにセゾン投信が為替や株式市場の動向等を勘案して独自に配分比率を決定しています。
- (取材者)
市場規模の大きさで比率は決定されています。
ということは、
ポートフォリオを世界経済の平均に合わせていることになりますね。
Q.投資比率は、どのような手順で決定されるのですか。
A.
まず、株式と債券の比率が50:50になるようにします。その上で、株式についてはMSCIが提供する株式市場の時価総額、債券についてはBarclays Capitalの債券の残存額面残高をベースに毎月見直しを行って、投資比率を決定します。その後は、資金の流出入状況に応じてファンドの発注を行い、資産配分比率を目標とする水準へ近づけていきます。
Q.投資地域への分散投資比率(2011年7月29日現在)をみると、日本14.7%(債券10.4%株式4.3%)になっています。海外への投資が85.3%で、為替リスクが高か目だと思います。為替リスクについてはどうお考えですか。
A.
異なる通貨の交換レートである為替レートについては、長期においては購買力平価が成り立つと考えています。実際に過去のデータを調査すると、為替レートには中心に戻る傾向があることが確認されており、投資期間が長期の場合は、リスクは軽減される傾向にあると考えており、為替リスクを過度に恐れることはないと考えます。
- (取材者)
質問した為替リスクは、ファンド内のポートフォリオでのこと。このセゾン投信は、円建てですから、為替リスクはありません。ファンド内の為替リスクが高いということは、円高になると基準価額が下落しやすいということです。
この回答を聞いて、なるほどな〜、と。長期投資することが大前提のファンドなのだ、と再確認できました。
多くのバランス型は外貨:円貨=50:50になっています。外貨比率が高いと短期的には基準価額の変動幅が大きくなりがちだからです。短期的に解約する投資家に配慮しているということです。
セゾン投信のファンドは、短期的な解約に配慮しない分、長期的な運用に特化しているといえますね。
Q.御社ファンドは、『「株と債券による運用」の世界平均を狙っているファンド』という理解でよいのでしょうか。
A.
そのようなご理解で結構です。
- (取材者)
世界平均を、長期的な視野で取り続けようとするファンドですね。
新興国もポートフォリオに入れてあります。
新興国の世界経済へ与える影響は意外と大きいのです。GDP比率でみると2009年新興国は約30%、先進国は約70%。新興国の比率は毎年増加しています。
この世界経済の30%へ投資しないのは、世界経済の平均へ投資しているとはいえませんからね。
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| 資金流入が着実に増加しているのは、それなりの理由があった! |
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日本のファンド(特にアクティブファンド)の純資産額の増減をみると、設定当初は順調に増えるのですが、1〜2年で減少を開始し、グラフで見るとあきらかに右肩下がりになるのです。これは、2年程度で、ファンドを売却する投資家が増えていくということです。投資家自身にも問題はあるのでしょうが、販売会社が長期保有を望んでいないから、と指摘されています。
「純資産額が右肩下がり」のファンドは、やがて「繰上げ償還」されます。長期保有をしてはいけないファンド。資産運用には向かないファンド、ということです。
セゾン投信のファンドは、2本とも、右肩上がり。
この明確な違いは、どこからくるのでしょう。
Q.2007年3月15日から運用開始した直後2008年〜2009年にはサブライム問題関連の市場の暴落がありました。それでも、現在まで御社ファンドの純資産総額が順調に伸びてきている理由はなんだとお考えですか。
A.
多くの方が将来のことを考え、長期に亘る資産形成のために投資を行っていただいていることが、短期的な市場の動向にはあまり左右されない状況を作り出していると考えています。また、当社は特に積立による資産形成をお勧めしており、円高の進行や株式市場の下落による基準価額の下落時でも積立を継続していただくことで、購入単価の引き下げが可能となるため、積立による購入が市場の動向に左右されにくい状況となっていることも安定した資金流入の要因であると考えています。
- (取材者)
資金流入が続いて純資産額が増加することは、ファンドが高評価される重要なポイントです。そして高評価されれば、さらに資金流入が増加し、ますます優良なファンドに成長します。
積立運用の利用者が多いことで、資金流入が安定したということですね。
Q.銀行引き落しに対応した積み立て運用は便利ですね。これに対応している金融機関はどこでしょうか。
A.
ほぼ全ての金融機関をご利用いただけますが、ソニー銀行、一部の信託銀行、一部の信用組合および一部の漁業協同組合はご利用いただけません。
- (取材者)
積立運用は、長期投資家にとって、実に便利です。積立運用とは、いわゆる「ドルコスト平均法」という投資法です。
資金流入が続いている理由は、セゾン投信のコンセプトを上手く投資家に説明できたことにあるのかもしれません。
積立運用で、どんな相場でも投資し続けるという単純な方法の有用性を理解しているというわけです。
Q.信託報酬0.74%±0.03%というのは低コストですね。さらに純資産総額が増加すると、信託報酬が減少すると聞きましたが…。
A.
投資先のバンガード社のファンドについては、弊社ファンドからの投資額が多くなると信託報酬が低減される仕組みとなっており、ファンドの設定時よりも若干ですがお客様にご負担いただく信託報酬の比率が低下しています。(当初0.77%±0.02%→現在0.74%±0.03%)
- (取材者)
セゾン投信の魅力の一つが、低コストな「バランス型ファンド」であるということです。信託報酬1%をきるというのには、とても驚きました。0.74%前後ですから、日本株式インデックスファンドとほぼ同じレベルですね。
Q.純資産総額の増加に対して、信託報酬はどの程度低くなるのでしょうか。また、逆に純資産総額の減少においてはどの程度になりますか。
A.
純資産額が増加した場合は、現在の資産配分比率が変わらないと仮定すると最大で0.71%程度まで下がることが見込まれますが、これを実現するには純資産額が少なくとも現在の10倍以上は必要です。
反対に純資産総額が減少しても当初の0.77%±0.02%よりも上昇することは無いと考えています。
- (取材者)
なるほど、純資産額が4000億円くらいで、0.71%まで下がるという事ですね。それほど遠い将来でも、ないと思えますが…。
純資産が増えると、手数料を下げてくれるという実に良心的なファンドです。これができるのも直販であるからこそ、ですね。
Q.今後、サービスを強化しようと考えていることはありますか。
A.
お客様からのご要望を踏まえながら新たなサービスを考えていきたいと思います。
※インタビューは以上です。
詳しい説明は公式ホームページ、および目論見書(資料請求で入手)をお読みください。
⇒セゾン投信
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| セゾン投信は、長期・分散・複利へ徹底的に、こだわるファンド |
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今回、インタビューで、忘れてたことがありました。
それは、「こども口座」のことです。
こども口座というのは、実に素晴らしい考えです。
わたしも自分が生まれたときにすぐに投資していたら…、と考える事が多いからです。
子どもが生まれて成人するまでの20年間、年率6%で、毎月5000円積立運用すると。
元本120万円、利益113万9500円、合計233万9500円。
さらに、60歳まで続けると
元本360万円、利益3030万6900円、合計3390万6900円。
約10倍に増えますね。
ですから、こども口座という発想はとてもよいと思います。
日本の将来を考えると、今から生まれる子どもの、サラリーマン平均年収が240万円という時代になっているかもしれません。
そういう子ども達が、大きな収入や資産を得るには、投資しかありません。
その原資となる資金を、親が子どもに残しておく事が、子どもにとってどれほど助かる事でしょう。年収240万円の家庭にとって、投資資金を捻出するのは、かなり厳しいでしょうから。
(イギリスでは子どもが生まれると投資資金として、いくらか国から支給されるそうです。日本では子ども手当て(廃止になりそうですが)を投資資金に回せば…、と考えてしまいますが)
それに、働いている未成年者や、高校生のアルバイトで得たお金を投資していくということもできるわけです。(親の同意が必要)
長期投資という観点からみると、少しでもはやく投資を始める方が、有利なのはあきらかです。
長期投資にこだわるファンドだからこそ、こども口座という発想が生まれるのでしょうね。
■セゾン投信 「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」
分類 バランス型、パッシブ運用
信託期限 無期限
信託報酬 0.74%±0.03%(2011年10月現在)
設定日 2007年3月15日
分配金 再投資型(税引後自動的に再投資)
投資先 インデックスでは、国内と先進22ヶ国、新興24ヶ国の株式・債券
分散比率 株式:債券=50:50、外貨:円貨=85:15(適宜見直し)
純資産額 360億円程度(2011年10月現在)
資金流入 順調に増加
積立設定 毎月5000円〜
⇒セゾン投信
資料請求(口座開設キッド申込)を行うと目論見書が入手できます。
まずは、じっくりと目論見書を読みましょう。図やグラフを用いてファンドの特徴を説明してあります。
また、営業の電話は一切ありません。資料請求だけして、放っといても大丈夫です。 |
※バランス型ファンド関連:
・「簡単」な運用(世界バランス型)
・バランス型(国際分散投資)で増やす
⇒ 資産運用口座の選び方
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